企業年金について

企業年金のお話をする前に、ちょっと時代をさかのぼってみたいと思います。時は江戸時代、現在の日本経済でも機能しているさまざまな経済システムが作られていった時期です。
実は企業年金も、そのルーツは江戸時代にまでさかのぼることができます。
江戸時代には丁稚奉公という制度がありました。商店に丁稚という使用人として雇われ、そこで下働きをします。年季明けといって、丁稚奉公の期間が満了すると、その商店を「卒業」するわけですが、その時にねぎらいやご褒美として、商店主はお金や商売ののれん分けをします。これが現在の退職金のルーツとなり、やがて老後のための資金を手当てする企業年金と変化していったのです。
大企業では自社のグループだけで相当な社員数になるので、自前の年金制度を設けているところがあります。そうでなくても中小企業が業界内で共同出資による年金機構を作ったりしています。こうした仕組みが、企業年金と呼ばれるものです。
国民年金とは別会計で、しかも国民年金に上乗せする形で支給されるので、受給する側にとっては大きなメリットになります。企業側もこうした企業年金を福利厚生の一部と見なしており、企業価値や社員のモチベーション向上に役立てられています。
しかし、折からの世界不況によってこの企業年金は衰退の時期にあります。思うような運用成績が上げられないことで企業年金の収支が悪化し、ひどい場合は赤字運営になってしまっているところもあります。これでは企業年金の存在が企業の存亡に悪影響を与えてしまいます。
衰退してはいるものの、やはり企業年金は大きな魅力なので、就職先を選ぶ際のポイントになるという存在感は変わりません。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加